ケルトの女神 Celtic Goddess
2024年5月のある日のこと、
手元にある薄いピンクのハート型の石を眺めていて、
「まるで “女神 ”のような石だな」と思ったことがきっかけで
(そうだ、ケルトの女神=聖ブリジッドのイメージで作品を作ろう)
と思い立ちました。
5月というのは、私の住んでいる東京郊外でも
バラを始め、色とりどりのお花が咲き乱れ、とても美しい季節です。
生命力溢れる植物のエネルギーが辺りに充ちて
心がウキウキと弾むようなお天気の日に、デザイン画を描き始めました。
こういう時は、スラスラと線が伸びて、あっという間にデザイン画が完成します。
センターに配したハート型の石は、メタモルフォシス(変容を表す)という希少な石で
ブラジル・ミナスジェライス州のディアマンティーナという町の鉱山でのみ
産出される、乳白色から乳桃色をした水晶です。
ハート型のメタモルフォシスを支える背面には
シルバーのケルト十字(クロス)を入れ
トップにアクセントで濃いピンクのローズクォーツ、
ハートの下部分に揺れるペアシェイプのアメジストを組み合わせました。
実際に作品が出来上がってみると
豊穣を象徴する高貴で力強い女神の優しく慈しむようなエネルギーが
感じられる作品になりました。
“ブリギット ”について調べてみると、
古代ケルト人によって崇拝された著名な女神の名前であり、
5~6世紀に生きた聖人の名前であると。
女神ブリギットは、詩、癒し、金属細工(!?)から
自然、豊饒、火に至るまで、あらゆるものと結びついていたのだとか。
聖ブリジッド(St Brigid, 453-524)は、
聖パトリック、聖コラムキルに並ぶアイルランドの3大守護聖人のひとりで
「ケルトのマリア様(Mary of the Gael)」の
異名を持つ人気の聖人だそうです。(ここにもマリア様がいた…!)
彼女は、5世紀にキルデアの地にアイルランド初の女子修道院を開き、
生涯にわたり貧しい人や病める人のために祈り、施しを捧げたと伝えられています。
今も残る聖ブリジッド大聖堂には、素晴らしいステンドグラスがあるそうです。
聖ブリジッドの生きた時代に思いを馳せながら、
ぜひ、一度訪れてみたい場所です。